オフセット印刷:デリバリー条件
ユポは表面が平滑でシート同士が密着しやすく、かつ非吸収性のため、インキがセットするのに時間がかかり、裏付きトラブルが発生しやすくなっています。
裏付きを防ぐため、下記の点に注意してください。
スプレーパウダーの使用
スプレーパウダーの目的はシート同士の密着防止と酸素を取り込むことですので、粗めのものが効果的です。その際、印刷物の外観を損ねないよう、下記のサイズと量をおすすめします。
<FGSの場合>
- 粒径サイズ
- 15~30ミクロン
- 散布量
- コート紙のときの量に対して約50~100%増の目安設定
例)ニッカリコ(ミニパックSL、AS160)/ニッカ株式会社
なお、追い刷りや、ラミネート加工がある場合には「粉取り」を行い余分なスプレーパウダーを除去してください。
板取り
必ず板取りをしてください。板取の高さはグレードと絵柄によって異なります。
下記を目安に設定してください。
先刷り面 | 上がり面 | |
---|---|---|
ニューユポ (FGS)※1 |
10cm以下 | 10cm以下 |
スーパーユポ (FRB[G])※2 |
20cm程度 | − |
ウルトラユポ (FEB[G]/FBEA)※1 |
10cm程度 | 10cm程度 |
- ※1ユポ用インキの場合
- ※2紙用インキの場合
紙降ろしファン
裏付きトラブルを防ぐため、印刷されたユポがふわりと落ちるように調整してください。
紙押さえエアー圧をゼロまたは最小限にしてください。
サイドジョガー
左右が均等に当たるように位置合わせをしてください。
かすかにユポに触れる程度にし、強く当たらないようにしてください。
除電
静電気により、ユポが揃わなくなったり、裏付きが発生したりすることがあります。最も効果がある方法は湿度を高くすることであり、最低50%RH以上にしてください。除電装置は必ず"ON"にしてください。また、イオン化エアー方式も有効です(UV印刷では除電装置は必須です)。
除電布、除電ロープの使用も効果があります。取り付けの際は外れないよう、しっかり取り付けてください。
その他
インキが完全にセットするまでは、絶対にユポに圧を加えたりショックを与えないでください。印刷されたユポを次の台に切り替える為に移動させる際には、ショックを与えないことや雪崩現象を起こさせないよう十分注意してください。