紙粉
刷り込むにつれてユポ表面のフィラー(微少な無機物)がブランケットに付着堆積してブランケットが白くなるとともに、サッカ-跡やコロ跡が刷り物に現われたり、全体的なガサツキ状態になる現象です。
印刷条件が良好な場合での連続印刷枚数の目安はグレードによって異なります。また、絵柄による影響があります。
- 比較的、紙粉の発生しやすいグレ-ド
→TPRA、BLR、SGS(粘着品)、QJJ、WCFAなど(連続印刷枚数目安:500~2,000枚) - 比較的、紙粉の少ないグレ-ド
→FGS、GAR、FRR(G)(連続印刷枚数目安:2,000~5,000枚) - 紙粉の極めて少ないグレ-ド
→FRB(G)、FEB(G)、FEBA(連続印刷枚数目安:10,000枚)
印刷条件が適切でなく、インキ乳化が高い場合には紙粉の影響が一層早く現れます。
極端な場合にはFGSでも数百枚で紙粉トラブル(サッカー跡やコロ跡)が発生することもあります。
対策
- インキの乳化が進んでいる場合はロ-ラ-、版、ブランケットのインキを洗い流し、フレッシュなインキを流してください(インキの着肉性が低下しないようにしてください)。
- サッカー、コロの吸い圧や接触圧をできるだけ下げてください。可能な場合はコロの位置を絵柄から外してください。
- サッカーにはゴム部分にセロテープを貼るか、ガーゼ等の通気性のよい布でカバーをしてください。
- コロにはセロテープやPPテープを貼ってください。
- 胴数に余裕がある場合には、前胴で水付け空通しで「粉取り」を行なってください。
この場合でも500~1,000枚で粉取り胴のブランケットを洗ってください。