探求心こそが、
不可能を可能に変える。

M.T. 鹿島工場 製造部 技術グループ マネージャー
2010年新卒入社 農学専攻(修士)

PROFILEプロフィール

キャリア

2010.4 - 2016.3

技術室(現:製造部
技術グループ)

生産能力向上のための設備導入、開発品を実機製造する試作担当


2016.4 - 2018.3

生産管理部

品質・生産性向上に関わる技術検討、データ解析、製品不具合の調査と改善、合成紙の品質をインラインでリアルタイムに検査する設備の能力向上に向けた検査技術を構築


2018.4 - 現在

製造部 技術グループ

生産能力向上のための設備導入(主に品質向上に関する設備導入を担当)、前所属部署で確立した検査技術を実際の合成紙検査設備として生産ラインに導入

入社を決めた理由

私がユポ・コーポレーションへの入社を決めた理由は「社員の人柄」がすべてでした。
機能紙をテーマに研究していた私は、紙関連企業への就職を考えていました。ただ当時はリーマンショック直後の就職氷河期。各企業が採用を渋る中、紙関連だけに絞って活動することに不安を感じ、少し業界の枠を広げて調べていたところ偶然ユポ・コーポレーションを知りました。
採用選考の日程と都合が合わなかったため、早々にエントリーは諦めたのですが、当時販促キャンペーンで実施していたカレンダープレゼント企画が気になり、“記念”として応募したところ、後日、営業担当者から携帯に電話がかかってきたのです。「どうして学生が弊社のキャンペーンに?」と聞かれたので、事情を正直に話すとその話が採用担当者に伝わり、採用選考を別日程で組んでくれたことが入社につながりました。
仕事とは直接関係がないのにわざわざ橋渡しをしてくれた営業担当者、それを受けて日程調整の労を執ってくれた採用担当者。そうした一連の対応に受験者を大切にする姿勢を感じ、迷うことなく入社を決めました。その後、チャンスを作ってくださった営業担当者と実際に会い「あのときの君か!」と感動の握手をしてもらったのを覚えています。

私の就職・転職活動

大変だったのは?

私は四国の大学院に通っていたため、採用選考の日程調整と会場までの交通費・宿泊費の捻出に苦労しました。節約のため東京行きは片道13時間の深夜バスを利用しても、長引く就職活動で資金が底を尽きかけたこともありました。また、志望動機を固めることも大変でした。農学専攻は応募先が限定されがちなこともあり、専攻と関連性の薄い企業では志望動機について「農学系でしょ、どうしてウチに?」と厳しめの質問が多かったです。当時は農学専攻で修士といえば研究開発職という固定観念が私の中にあり、それも就職活動をさらに難しくしていたと思います。

ここだけは負けない!と思ったポイントは?

中学から大学まで吹奏楽部に所属し、知り合った仲間は数百人。様々な個性を持つ仲間と出会い、合奏することで培った協調性、社交性の高さは私の強みです。また、千葉県出身の私にとって大学のあった四国はまるで別世界。県民性や方言、生活習慣など、あまりの違いに最初は驚くばかりでしたが、生きていくためにコミュニケーションを取り続けた結果、次第に地域に溶け込むことができました。この経験も私の社交性に磨きをかけてくれたと思います。

INTERVIEWインタビュー

現在の仕事について

オンリーワンの工場を支える

製造部 技術グループは、主に設備技術の探索から基礎検討、設計開発、導入を行っています。生産性向上、品質改善、新規開発など主軸となるテーマは様々ですが、世の中にある要素技術をユポの製造プロセスに応用したり、ある分野における専門メーカーに技術相談をし、ユポ用にカスタマイズして導入したりするケースもあります。生産技術という言葉からイメージされる機械設計、システム開発、保全メンテナンス“だけ”の仕事ではありません。近年ではデジタル技術を活用し、トレーサビリティ強化や製品品質安定化に取り組んでいます。
合成紙の製造工場は、世の中に多くありません。鹿島工場の1号機は創業時に先人たちが大変な苦労をし、紙やプラスチックフィルムの製造設備を参考にしながら作り上げたオリジナル設備です。その後、改良、改造、増設を積み重ね、オンリーワンの製造工場として今日も進化し続けています。その進化を担う技術グループの仕事は、会社の将来戦略に沿った大型投資案件が多く、そうした点で仕事のスケールの大きさを感じることもあります。

仕事のやりがい

飽くことなく、現場にて学び続ける

大学では林業を学び、山で木を切って苗を植えていました。手にしていたのは鉈とチェーンソー。大学院では機能紙の研究で、来る日も来る日も、ろ紙を使って実験、実験。そんな私がユポ鹿島工場に配属となり、生産技術と向き合ったときは何が何だかサッパリでしたので、上司や先輩の力をお借りして、質問を通じて繰り返し教えていただいたり、メーカーとのやり取りの中で専門的知識を習得したりしながら、一つひとつ覚えていきました。
また、製造現場は経験知、暗黙知の宝庫ですから、時間をみつけて現場を回り、肌感覚で知識を吸収するようにしました。それでもユポの製造プロセスは奥深く、まだまだわからないことが多いです。そう簡単に製造技術を知り尽くせないところが大変でもあり、好奇心が刺激されるポイントなのかもしれません。

忘れられないあの仕事

専門家と力を合わせて限界へ挑戦

インラインの合成紙検査設備をより高度な検査機として更新するため、専門メーカーの技術陣と検査技術の改良検討をした経験は大変思い出深いです。
ユポが求める検出性能がメーカーにとって難易度が高いとわかると、当初、候補としていた10社近くのメーカーが次々と検討を辞退し、残ったのはわずか2社となったことがありました。その2社ですら何度やっても失敗の繰り返し。私が検討を粘れば粘るほど、先方の技術陣は唸って考え込むばかりでした。いよいよ「当社の検査技術、過去の知見からは、どうにもなりません」と言われたときは、私の方から「それでは検査における定説と逆をやってネガティブデータを取ってみましょう」と提案しました。
本来、成功を狙った検討にネガティブデータは必要ないのですが、メーカーとしての正攻法で何度やっても結果が出ないので、それ自体を疑ってみる提案をした結果、メーカーも驚く成功への糸口につなげることができました。
その後、メーカーと協同で検査技術を確立させ、検査設備としてユポの生産ラインに導入し、今は無事に稼働しています。今でも時々メーカーの技術陣と振り返りながら「あれは今までの常識を超えた非常識への挑戦でしたね」と語り合い、苦労を分かち合った仲間のような関係性が続いています。

これからの自分

オープンマインドのマネージャーとして

今までは1人のプロセスエンジニアとして最高のパフォーマンスを発揮することが求められていました。これからはマネージャーとして、自分だけでなく一緒に働くメンバーが共に最高のパフォーマンスを発揮できるように、より力を注いでいきます。特に心がけているのは、周囲にとって話しやすく、相談しやすい存在であり続けるということです。仕事上、部署や立場で意見が対立する場面もありますが、対峙する立場が提案する案A vs Bだけにこだわり過ぎず、双方の納得できる折衷案Cがないか模索し、提案できるマネージャーを目指します。
自分のキャリアについては、鹿島工場で生産技術職として働いてきた期間が長いので、他部署での仕事にも挑戦したいと考えています。違う職場で経験を積めば視野をさらに広げられ、会社をより俯瞰的に見られるようになるでしょう。それは私自身の新たな成長につながると考えています。

SCHEDULE

1日のスケジュール

  • 8:30出社、メールチェック
  • 9:00製造現場のデータ確認、設備調査、
    運転員へのヒアリング
  • 10:00検討案件について関係部署との
    打ち合わせ
  • 11:00議事録まとめ、今後の検討課題 
    整理
  • 12:00昼食
  • 13:00実行案件について協力会社と
    Web会議
  • 15:30打ち合わせ結果まとめ、
    資料を関係部署に発信
  • 17:00グループ内安全教育の企画立案
  • 18:00翌日のスケジュール確認
  • 18:30退社

PRIVATE

プライベートの過ごし方

平日は往復100キロの距離を車通勤しているため、なかなか家事・育児に時間が割けません。その分、休日は料理などの家事や子どもの遊び相手などをして、妻の負担軽減に励んでいます。最近、私の料理に対する娘のコメントが妻よりも辛口になり「無難な味」では満足してくれないため、家族が寝静まる夜中に料理動画でこっそり勉強し、週末に成功と失敗を積み重ねています。

MY YUPO

お気に入りの「ユポ」

鹿島工場のある神栖市の小学校で、ユポを使った理科の出張授業に講師として参加しました。内容はユポインモールドラベル(IHC 75)を使って、子どもたちに保冷剤入りのアイマスクを自作してもらうというもの。興味津々の子どもたちは「この紙、アイロンでくっついた!」「中に入れた水が漏れたりしない?」と大騒ぎでした。私もとても楽しめたイベントでした。

IHC 75は半透明、低融点樹脂、水に強いという特徴をもっており、インモールドラベルとして広く使用されています。

※事例の画像はイメージです。

MESSAGE

未来のユポメンバーへ

学生時代の専攻が何であれ、好奇心は仕事をする上で必要不可欠な資質だと思います。農学専攻で林業科出身の私がユポで働き続けてこられたのは、その好奇心が尽きなかったからです。最初は何も分からなかった設備でも、メーカーから話を伺ううちに秘められた技術に面白さを感じる、そういった経験を何度も積み重ねてきました。
ご自身の専攻分野や経歴で「生産技術は分野外だから」と考えている方もいらっしゃるでしょう。かつての私もそうでした。しかし技術職は研究開発職に限りません。入社後にご自身が考える“分野外”の部署に配属されるかもしれませんし、そこで不安を感じることもあると思います。そういうときこそ、ぜひ好奇心を大事にしましょう。当社で働く人達は、新しく知ることに貪欲な人に親切な方ばかりです。きっとよき先輩、アドバイザーに巡り会えると思います。
工学系・機械系ご出身の方は、ご自身のイメージする生産技術職と当社での業務にズレが生じていないか、選考を通じて面接官や採用担当者に確認するようにしましょう。例えば当社の場合、図面を描く、設計開発する、システムを構築する、データを解析するだけの業務ではありません。ご自身の働くイメージ像と現実とのギャップがより小さくなれば、皆さんの期待にマッチした部署、業務と出会い、ご活躍いただける職場がユポにはあると思います。皆さんに当社の職場を理解してもらうために親身になってくれる社員はたくさんいます。遠慮なくお声がけください。

※部署名・インタビュー内容は取材当時のものです。

OTHER PEOPLE他の社員インタビュー

WORK&PEOPLE

強い想いは、破れない。

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お待ちしています。