逆風にも、ものづくりの心は
決して折れない。

T.Z. 開発研究所 商品開発室 室長
2009年キャリア入社 無機化学専攻(学士)
前職:界面活性剤の開発・販売

PROFILEプロフィール

キャリア

2009.5 - 現在

開発研究所 商品開発室

新しいユポの開発。主に粘着ラベル用途の開発を担当


2020.7 - 現在

開発研究所
商品開発室 室長

入社を決めた理由

食品関連の仕事がしたいと考えて入社した前職でしたが、担当することになったのはプラスチック用界面活性剤の開発と営業。もっと川下で消費者の生活に密着するような商品を扱う仕事がしたいという思いが募り、4年目で転職に踏み切りました。27歳でした。考えていたのは一般消費者に触れる機会が多く、わかりやすい製品の開発をしたいということ。その基準で見つけたのがユポ・コーポレーションでした。
決め手となったのは鹿島工場を見学させてもらったことです。設備が充実していることに目を見張り、社員同士がフランクに会話している姿に風通しのよい社風を実感し、一緒に仕事がしたいと感じました。製造現場と開発部門が同じ場所にあり、自分が開発した製品の量産まで携われることにも惹かれました。キャリア入社でも特に違和感なく職場に溶け込めたのも、オープンでフラットなカルチャーのためと思っています。現在私は39歳。今までの仕事を評価していただき、室長を任されています。新卒・中途という差は無く、個人を評価してくれているのだと感じています。

私の就職・転職活動

大変だったのは?

働きながらの転職活動でしたので、当時の仕事をおろそかにせず、面接等の時間調整に苦労しました。また当時はリーマンショックのまっただ中でどの会社も採用活動を抑制しており、せっかく面接に通ったのに「残念ながら採用計画が中止になりました」という連絡をいただいたことが何度もありました。そんな中でユポ・コーポレーションに巡り会えたことには感謝しています。

ここだけは負けない!と思ったポイントは?

学生時代にラグビーをやっていた経験から体力には自信があり、チームプレーの大切さもよく知っています。仲間のために汗をかくことのできる人間だと自負しており、チームが辛いときも声をかけ合って乗り切ることができます。また新しいものを生み出したいという思いは誰にも負けません。その思いを貫く粘り強さ、根気も、ラグビーから教わりました。転職活動は自分自身を振り返って棚卸しする、いい機会でもあります。これから転職をお考えの方は、ぜひ早めの準備をお勧めします。

INTERVIEWインタビュー

現在の仕事について

原理原則に立ち返りながら

商品開発室では、市場のニーズに応えて新しい製品を世の中に送り出すための開発業務に携わっています。開発は、“市場の声”という曖昧で定性的なものを定量的に数値化していくことからスタートします。「もっと印刷しやすく」「もっと簡単に剥がせるもの」というお客様のニーズをどのように計測するかを検討し、具体的な数値へと落とし込むわけです。その後、ラボベースで検証し、実験的にパイロット品を生産。それをお客様に確認していただき、改善点などのフィードバックをいただいて、さらに研究を進めていきます。
パイロット品に対してお客様から厳しい評価をいただくことは珍しくありません。しかしそれはユポが市場に受け入れられるための大変貴重な指針です。どうすればもっとよくできるかをチームで議論し、次のアクションにつなげていきます。また、これらの開発の過程においては、原理原則を理解することを大切にしています。自分がしっかり理解できていないと不測の事態に対応できませんし、周囲にも本当の意味で納得してもらえず開発がスムーズに進みません。お客様、営業、製造との連携においても原理原則の理解に基づいたロジカルかつ丁寧なコミュニケーションを心がけ、周囲の納得を引き出しながら、ユポが市場で受け入れられるまで開発を続けていきます。

仕事のやりがい

一歩先を見据え、思考を深めていく

お客様や営業部門の難しい要望を聞き、調整・設計・実験をして、無から有を生み出すためには“負けず嫌い”も大切な資質の一つであると考えています。開発を進めていくとまったく予期しなかった現象に直面したり、もう少しでゴールというときに、大失敗したこともありました。一緒に開発を進めているメンバーと頭を悩ませながら、出口の見えない中で苦しんだこともあります。しかし絶対に乗り越えていくという気持ちで考え抜き、取り組んだ結果、試作品が認められることに。実機での製造も大過なく進み、ユーザーで採用をいただいた際は、最高の喜びが得られます。
一方でさらなる改良に向けた思考も始まっています。常によりよい製品を目指して歩みを止めないことが、開発に携わる人間としての誇りです。

忘れられないあの仕事

10年以上たってかなった夢

思い入れがあるのは易剥離ユポ(SAR 60)という製品です。ラベルとして貼ると1つの層だけきれいに剥がれるというもので、偽造防止などに使われています。実家に帰省した際、ある製品の入っている小箱を見つけました。手に取るとパッケージの封に使われていたのが易剥離ユポ。消費者に近い製品づくりをしたいと希望してユポ・コーポレーションに転職してきた私でしたが、自分自身が消費者としてユポに触れることができたのは、10年以上たってこれが初めてのことでした。まさに夢がかなったことを実感した瞬間でした。
上市は私だけの力ではありません。幾多の先輩方の研究があり、営業や製造のメンバーの努力があります。みんながつないでくれたボールを受けた私が、たまたまトライを決めただけ。チームでつかみ取った上市だからこそ、喜びも大きいのです。

これからの自分

部下にとっての目標になる

現在私は商品開発室の室長として12人の室員のマネジメント、育成も担当しています。
室長になって実感しているのは、人を育てることのやりがいと難しさです。当たり前ですが室員の個性や資質は一人ひとり皆違いますし、やる気になるポイントの場所もばらばらです。大切なのは、密なコミュニケーションを通じてそれぞれのポイントを見つけ出すと同時に、この上司ならちゃんと育ててくれるという信頼関係を築くこと。部下には上司である自分の姿は常に見られていることを自覚し、厳しく自身を律することを心がけています。そしていつか室員が目標とする存在になることが、これからのビジョンです。

SCHEDULE

1日のスケジュール

  • 8:30出社、メールチェック
  • 9:00室ミーティング
  • 11:00室員と実験計画の打ち合わせ
  • 12:00昼食
  • 13:00特許の確認
  • 15:00室員の業務進捗確認
  • 16:00他部署と打ち合わせ
  • 18:00退社

PRIVATE

プライベートの過ごし方

息子も参加している小学生のラグビーチームでコーチをしています。子どもたちと一緒に汗を流す休日は、とても楽しいものです。伸び盛りの小学生を教えるのはなかなか難しく、個々人の成長速度もまるで違います。それぞれの持ち味を見極めて育てていくのは簡単ではありません。人に教える仕事の難しさは、子ども相手も仕事でも同じだと感じています。

MY YUPO

お気に入りの「ユポ」

「忘れられないあの仕事」でもご紹介したように、易剥離ユポ(SAR 60)は思い入れのある製品です。この易剥離ユポがどんな場所で使われているか、私たちは案外知りません。思いがけないところで突然、易剥離ユポに出合うと、本当に嬉しく感じます。自分の開発した製品となると、かわいさもひとしお。送り出した我が子が立派に成長した姿を目にした気分です。

易剥離ユポは、セキュリティラベル・クーポンラベル用として使われています。剥がそうとするとラベル表面の層だけが剥がれ、被着体には薄膜だけが残ります。この薄膜は容易に剥がせないため、安心です。

※事例の画像はイメージです。

MESSAGE

未来のユポメンバーへ

開発の仕事をしていくにあたり、アンテナを高く張り、世の中のあらゆる出来事に興味をもって欲しいと思います。特に好奇心はとても重要な資質であると考えています。
また仕事は1人でできるものではなく、周囲の人と1つのチームとなって進めていかなくてはなりません。立場の違う人を説得し理解してもらう必要があります。そのために求められる調整力や交渉力といったスキルの多くは社会人経験を通じて磨かれるものですから、転職者ならではのストロングポイントといっていいでしょう。何事に対しても積極的に立ち向かう主体性を持った方とぜひ一緒に仕事がしたいと思います。

※部署名・インタビュー内容は取材当時のものです。

OTHER PEOPLE他の社員インタビュー

WORK&PEOPLE

強い想いは、破れない。

新しい未来に向けてともに挑戦できる方を
お待ちしています。